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2026年10月01日
bestat株式会社
株式会社かんでんエンジニアリング
bestat株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:松田尚子、以下 bestat)と株式会社かんでんエンジニアリング(本社:大阪市北区、代表取締役社長:大久保昌利、以下 かんでんエンジニアリング)は、2025年度、マンホール内に敷設された地中送電ケーブルの測量・図面作成業務のデジタル化・効率化に向けた共同実証(PoC)を実施しました。
本PoCでは、bestatが提供する「3Dデータ処理技術*¹」を活用し、スマートフォンで撮影したマンホール内画像から3Dデータを生成し、AIにより地中送電ケーブルおよび関連設備を認識したうえで、2Dのケーブルオフセット図面*²を自動生成するまでの一連の工程を現場で検証しました。現場で取得した画像から3D化、ケーブルおよびケーブル付属設備の認識、図面化までを一気通貫で行う実運用レベルの取り組みは国内初*³となります。
その結果、従来3日を要していた図面作成作業を0.6日まで短縮でき、作業時間を約80%削減できる可能性を確認しました。両社は、今回の結果を踏まえ、2026年度も実用化に向けた現場検証とシステム改善を継続し、2027年度からの実務での本格利用を目指します。
*¹ bestatの3Dデータ処理技術「3D.Core」は、高額な専用3D計測機器や複数の専用ソフトウェアに依存せず、スマートフォンで撮影した画像から3Dデータを生成できる点に特長があります。特許取得済みの3D画像処理アルゴリズムにより、マンホール内のケーブルのような、従来捉えきれなかった対象物の撮影でも認識でき、クラウド上で3D処理から図面化まで一気通貫で行えるため、導入負担の軽減と業務効率化の両立が可能になります。
*² ケーブルの位置関係や離隔を示す2D図面
*³ スマートフォンで撮影したマンホール内画像から3Dデータを生成し、AIにより地中送電ケーブルの2Dケーブルオフセット図面を実運用レベルで一気通貫に自動生成する取り組みとして。2026年9月時点、両社調べ。
地中送電設備の更新工事では、事前準備としてマンホール内に敷設されたケーブルやケーブル付属設備の位置・離隔を測量し、その結果を図面や施工報告書にまとめる作業が必要です。狭く暗いマンホール内での測量作業や、手作業による図面化には多くの時間を要します。また、作業に熟練技術者の経験や判断を要する場面も多く、人手不足や技術者の高齢化が進む中、業務の効率化と技能継承への対応が急務となっています。
これまでにも3Dスキャンを活用した業務の効率化が検討されてきましたが、実用化に向けては次の課題がありました。
両社はこれらの課題を解決するため、スマートフォンで撮影した画像を起点に、3Dデータの生成からケーブルの認識、図面作成までを一連で行う技術の実用性を検証しました。
| 実施期間 | 2025年度 |
|---|---|
| 目的 | 地中送電工事における測量・図面作成・施工報告書作成業務のデジタル化・自動化 |
| 対象 | マンホール内の地中送電ケーブルおよびケーブル付属設備 |
| 検証内容 |
|
・スマートフォンで撮影したマンホール内画像から3Dスキャンデータを生成し、AIにより地中送電ケーブルおよび関連設備を自動認識できることを確認しました。
・認識したケーブルについて、ライン生成、断面図の抽出、2Dのケーブルオフセット図面の自動生成、必要箇所のミリメートル単位の寸法情報の自動取得までを一連で実施できることを確認しました。
・自動生成した2Dのケーブルオフセット図面について、現場の施工管理業務で使用できる水準の精度を有することを確認しました。
・かんでんエンジニアリングが実施する地中送電ケーブルの図面作成業務において、従来約3日を要していた作業を約0.6日まで短縮できる可能性を確認しました。これは約80%の削減に相当します。
▼実際のマンホール内で撮影したケーブル等の3Dデータ
▼3D.Coreで3Dデータから自動で生成した2Dのケーブルオフセット図面
本PoCで確認した作業時間の短縮に加え、本技術を実務に導入することで、現場業務における次の効果が期待されます。
スマートフォンで撮影した画像を起点に3Dデータの生成から図面化までを行うことで、専用の3D計測機器の導入・運用や、複数のソフトウェアを使い分ける負担軽減が期待されます。
図面作成を効率化することで、熟練技術者に集中しがちな作業負担を軽減します。また、マンホール内の画像や3Dデータ、図面をデジタルデータとして保存・蓄積することで、過去の設備状況や作業結果を参照しやすくなり、技能継承の支援につながります。
現場で取得したデータをクラウド上で処理・共有することで、関係者間の確認や調整を効率化し、地中送電設備の更新・保全業務全体のDX推進につながります。
両社は、今回のPoCで得られた結果を踏まえ、現場での運用検証と、ケーブルの線形精度の向上やレイヤー分け機能、ケーブル付属品の自動描画機能の追加など、図面化機能の拡張改善を継続し、図面精度、操作性、現場運用性をさらに高め、2027年度からの実務での本格利用を目指します。
bestatは、本実証で得た知見をもとに、電力・インフラ業界全体への展開を見据えて開発を進めており、専用機材に依存しないスマートフォン活用型の3Dデータ処理技術を、地中送電設備だけでなく、設備が複雑に配置された他のインフラ点検・保全領域へも応用し、社会インフラ全体の省力化とデジタル化に貢献してまいります。
かんでんエンジニアリングは、今回の実証で得たデジタル技術の活用を通じて、地中送電設備の更新・保全業務全体の効率化・DX化を推進してまいります。

老朽化が進む社会インフラを支えているのは、過酷な現場で日々作業にあたる方々です。その現場負担を少しでも軽減しつつ、これまでと同じ高品質なインフラ維持管理の質を保つことに、少しでもお役に立ちたいという思いが、bestatの原点にあります。かんでんエンジニアリング様の現場スタッフの皆さまに直接ご検証いただき、技術の有効性を確かめられたことを大変ありがたく思います。今後は電力・インフラ業界全体への展開を加速し、現場で働く方々が安心して働き続けられるインフラ保全の実現に貢献してまいります。

私たち、かんでんエンジニアリングは、長年にわたり、水力発電から送配電、情報通信など、幅広い事業領域で電力と通信インフラを支える仕事に従事してまいりました。地中送電ケーブル工事におけるオフセット図面の作成については、作業効率の向上を目指し、工期短縮・自動化に取り組んできましたが、今回、bestat様の3Dデータ処理技術を活用することで、実用化に向けて大きく前進できたと考えています。今後もDX推進を通じて、業務のさらなる効率化、高度化に取り組み、すべてのステークホルダーが笑顔になれる社会の実現に貢献してまいります。
bestat株式会社 広報 宮西
TEL:080-1717-4258
株式会社かんでんエンジニアリング 総務部 総務・広報グループ 真田・山本
TEL:06-6448-5711